発達障害への心理療法的アプローチ
商品番号:sr-06
発達障害への心理療法的アプローチ
編者:河合俊雄
著者:河合俊雄 田中康裕 畑中千紘 竹中菜苗
昨今、発達障害については、脳科学や認知科学によって中枢神経系の障害として捉える
見方が趨勢を占め、対応も療育や訓練を中心にしたものがほとんどである。
それに対して本書は、発達障害への心理療法的アプローチのエッセンスを
一般に伝えようとする意欲的な試みの記録である。
ことに、発達障害の人たちの「主体性のなさ」という特徴に注目している点は、
発達障害のさまざまな局面を理解する上で極めて斬新な視点を与えてくれる。
◎目次
第一部 発達障害の心理療法
第一章 はじめに――発達障害と心理療法 河合俊雄
第二章 子どもの発達障害への心理療法的アプローチ――結合と分離 河合俊雄
第三章 子どもの発達障害事例の検討――融合的な世界の終焉と展開 竹中菜苗
第四章 大人の発達障害への心理療法的アプローチ――発達障害は張り子の羊の夢を見るか? 田中康裕
第五章 大人の発達障害事例の検討――「影」に隠された「空白」の世界 畑中千紘
第二部 発達障害と現代社会
第六章 対人恐怖から発達障害まで――主体確立をめぐって 河合俊雄
第七章 ドラえもんからみる発達障害――主体なき世界に生まれる主体 畑中千紘
第八章 発達障害と現代の心理療法――「自己の無効化」による「治療でない治療」としての自己展開 田中康裕